ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

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初めての記念撮影

私の勇退記念展示会にスタッフ全員の記念撮影を始めて行った。

アトリエに勤務する社員達も一緒に入って欲しかったが、急に思いついた企画であったので、それは叶わなかった。

今日から始まる70周年展示会に私は顔を出す程度で会場に居続けることは不可能である。

来客の皆さんを会場でお迎えすべき立場だが療養がそれを許さないのが歯がゆい。

誠に申し訳ないと痛感している。

しかし出来上がった作品はどれをとっても過去最高の数と質を揃えることができた。

それと言うのも来年三月の武原展が30周年記念にあたり、それを踏まえて出来るだけ沢山作ってみたのだ。

業界全体が縮小均衡の状態だから、かえって積極的に「物」に投資すべきだと思っている。

 

今日の撮影は「ぎをん齋藤」の全スタッフだがこれが老舗の歴史を刻み、皆んなのいい思い出なってくれれば良いと願う。

第70回京都展示会近く

いよいよ第70回、記念展示会が間近である。

本会は私が1歳の時に父が始めた展示会である。

子供の頃は展示してある商品の隙間に家族4人が寝起きをする、

いまからみれば異常とも思える環境の中で始まったことを記憶している。

当時はエアコンもなく残暑厳しい日には氷柱を立てて涼を得たのも懐かしい。

以来70年、振り返ってみればあっという年月であった。

そして私が社長として開催する最後の展示会でもある。

商品の出来栄えは私の集大成とも言うべき物が揃った。

長年挑戦してきた「桃山縫箔」、「辻ヶ花染」など過去最高の出来栄えのものが仕上がり、私自身は大変満足するラインナップが出来上がったのが嬉しい。

それとこの展示会のために作らせた記念品も大変好評で素晴らしい引退記念の会になりそうだ。

新人作品展を観る

プロの染色作家を目指す人たちの作品展を観に出かけた。

退院直後のことで長い時間は難しいが20点余りの作品を一通り観て回った。

訪問着形式で総絵羽になった力作ばかりである。

ふと途中で疑問に思ったのは「出品した彼ら、彼女達の目的はなんだろう?」

この作品を気にいる人がいれば価格交渉に入りたいと言うのか、

それとも流通業者の目に留まって作品依頼を期待しているのか?

現場にいた若い女性達に尋ねてみればよかったのだが、

私の喉がその余裕を持ち合わせていなかった。。

 

結局私の目に留まるものはなく、

作者に会って話してみたいと思うほどの気持ちはおこらなかったのは残念であった。

それよりも昨今の消費現場の状況、消費者と作品を結ぶ流通業者の現況を全体的に勘案すると、

作品を作り出そうとする純粋な気持ちが萎えてしまうのではないかと心配する。

まあ個人の作品展で趣味程度というのであれば、難しく考えることもないが、

作家として本気で立ち向かうなら余りにも平凡だし、

いわゆるマニュアル通りの技法に終始しているのが気にかかる。

 

型通りの友禅染めを根本的に見直す必要があるのではないかと感じた次第である。