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2017年/01/17

京都国立近代美術館で2月まで開催される「楽」家の作陶展を観る。

楽茶碗といえば千家の茶道には欠かせない茶碗である。量産不可能な技法から創り出される焼物は轆轤を使わず一つ一つ大切に焼成される。

私が特に好きなのは楽家初代「長次郎」の作品で、千利休が大成した侘び茶を象徴する利休の美意識が結実した作行とも言える。

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それよりも今回私が発見したのは本阿弥光悦の赤楽茶碗の素晴らしさである。
銘「加賀」,「乙御前」(おとごぜ)の2碗を観れただけでも十分収穫はあった。形、釉薬、景色どこから見ても完成度に隙がない、以前から写真では見知っていたが実物を見ないとその良さは分からなかった。

楽家と縁戚関係にあった光悦は、茶碗づくりが本業ではなく刀の鑑定を生業とするが書道、作陶だけに止まらずあらゆる工芸への美意識は計り知れない高さを感じた。


 

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2017年/01/06

一度整理しなくてはと思いつつ放置してきた日記を正月の暇にあかせて読み返す。

読後感と仕事に係る思いつきが書かれている分厚い日記は
10年程の歳月を書き綴っている。

特に仕事に係る部分では現在の心境とチット!も変っていないので自分の進歩の無さに呆れかえる。誰でもこんなものなのだろうか?それとも私がおかしいのか?
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28年前というと40歳、その頃から古典的なきものに対して良さは認めつつも飽きたら無さを感じていた自分がいた。現在「ソワレ」と称して制作している、一連のモダンを表現したいとの思いを既に描いている。

このモダニズムに対する気持ちは変わらないが、未だに高く評価されない(あまり売れない)現実も
28年前と変わらない。きものに対する消費者の要求が保守的というか変わらないという事なのか。

この日記も整理がついたのでめでたく廃棄することにしよう。






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2016年/12/26

毎年のことだが12月も20日を過ぎると、何となく気忙しく落ち着かない毎日になる。

特別に何かあるということはなくても「年が改まる」「正月」というプレッシャーが私に圧力を加えるのであろうか?一年間を振り返り「今年はこんな事もあった、あんな事もあった」と妙に神妙な気持ちになるのは私だけだろうか?

個人的には病気に悩まされて皆んなに心配をかけた2年に、来年こそ「再起する」という希望のような決意のような思いが気持ちを高ぶらせる。

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四柱推命によると今年は私のように「七赤」生まれの人は最悪の年らしく、災が降りかかる事が多いという。そういえば同級生の中にも亡くなった人や経済的危機に直面する仲間の話もよく耳にする。これは偶然なのか?

大学生の頃に「麻雀」をやっていたが日によって何をやっても勝つ日もあれば、負けないようにしていても「ビリ」になったりと腕前とは別に何かが働いていると感じることはあった。

「運」って何だろう?何かの法則に従って作用するのか?科学の世界では全て偶然とされるのだろうが、何となく腑に落ちない。初詣に神社にお参りに行くのも幸運を祈るためだから「運」は天が司っていると考えている人が多いということか。来年こそは「元気ハツラツ」一年を過ごしたいと願う今日この頃である。




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2016年/12/25

京都岡崎の細見美術館より「齋藤コレクション」展覧のオファーを受ける。日時は2017年6月17日から8月29日までの約2ヶ月の予定である。

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細見美術館の館蔵品は春日大社の御神体、鎌倉時代の「春日曼荼羅」(重要文化財)で有名だが、その他尾形光琳、酒井抱一ら琳派作品、伊藤若冲らの絵画コレクションなど屈指の蒐集を誇っている。

今回のオファーは私にとって大変光栄な事であり、40年間僅かづつ集めてきた古裂がひとつのコレクションとして多くの人達に見て頂ける喜びと日本染織品の卓越した多様性、芸術性を今一度認識していただき、それらを作り出した日本人がいかに素晴らしい感性と美意識を持ち合わせた芸術民族であるか気付いていただければ幸いである。

ただ古裂は彫刻や陶磁器と違い平面の芸術である。しかも古い物に大きいものは少なく、館内の展示が迫力に欠けたものとならないかと早くも心配している。(笑)




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2016年/12/12

一昨日まで開催していた「師走はんなり展」は予想を超える来場者に驚きと感謝の気持ちでいっぱいである。

例年3日間で100名程度を想定して営業社員を帯同しているが、本年は158名と過去最高の来客に社員達は昼食を食べる暇もなく接客に追われる有難い誤算であった。

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お詫びは私の健康問題である。事前に出席のブログを掲載したので数人の人から声をかけられて、ご挨拶はしたが会場の乾燥と埃、話をする喉の負担から発熱をし、初日こそ4時まで頑張ったが2日目は2時間程度、3日目は早々に帰京と散々な結果になり申し訳なく、私の顔を見に来てくださったお客様にはお詫びを申し上げます。

日常の仕事だと柄のアイデアを頭の中でまとめたり色見本帳をひっくり返したりと座っている事がメインだが、展示会場はあっちから呼ばれ、こっちで挨拶するなど病人にはまだハード過ぎたと後悔している。

今回の盛況の理由は「ぎをん齋藤」が作り出す個性的で上質なきものや帯が東京の人達に支持されたものと思う。全て自家製造に徹し、同業者の製品を一切省みることなく、ただ自分の世界だけで作る姿勢が、安心できる「良きもの」を探し求めるお客様の心を掴んでいるのだと思う。

命ある限りものづくりに精進したいと思っていますので、変わらぬご指導とご支援をお願いします。



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