ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

女将思い出語り

私のタンス(箪笥) その1

私の着物入門が御所解染帯ではじまり、家業のおかげでだんだんと結城や紬、小紋等から茶道、能などと着物と帯との範囲が広がり私自身の感覚が変わる中でタンスの中味も多種多様に柄・素材のこだわりが増して来ました。

用途に応じた着物と帯の組み合わせ方は、祇園のお茶屋のお母さん(女将さんをお母さんと呼びます)達から教えていただいた学びでした。

 

①、ちょっとした外出の時の着物と帯

②、お座敷で芸妓さん達を引き立たせる時の着物と帯の組み合せ

③、大きな宴会やパーティの時のお顔ぶれに合った組み合せ

④、観劇の時、役者さん達へご贔屓の心粋の組み合せ

⑤、習い事の発表会の着物の取り合わせ

などが「どんな時にどんなものを着るか…」という一般の我々が悩む時の参考の基本であると思います。

 

また、洋服にはない着物の深み、味、歴史等以外に、ストレスなく着る工夫が楽しみになり、お茶屋のお母さんから「ああ、なるほどなあ…」と教えられた事が実に多々ありました。

着物は体にまとわりつくように、ストレスなく着る事が大切で、曲線感覚で着る事が苦痛なく長時間着ていられるコツだと思います。雑誌の中でモデルさんが着ている様な直線的着付けは姿が綺麗ですが、動きがある現実では無理な事と思います。身体は各々個性があるので「ゆるやかにまとう」着方だと更に楽しい着物時間が過ごせると信じています。

さて「ゆるやかにまとう」にはどうしたら良いか…基本では仕立ての寸法ですが、特に胸巾、衿付け、袖付けがポイントとなります。いづれ着付けのお悩みはご相談にのりたく存じます。

最後に、着物と帯の組み合わせをいくつかご紹介致します。詳しくは次回に引き続いてお話させていただきたいと思います。

お祝い事などおめでたいお席に…

お稽古の発表会や歌舞伎観劇に…

歌舞伎観劇に演目に因んで…

お茶会や謡い発表会に…

華やかなパーティの装いに…