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ぎをん齋藤スタッフによる、染めに関わるウンチク+京都な日々をお届けします。敷居の高い印象を持たれがちな弊店を、少しでも身近に感じて頂ければ幸いです。

ぎをん齋藤の御所解帯

前回、ぎをん齋藤でのお買い物についての記事をアップいたしましたが、

これまた最近お問合せが続いている「御所解帯」についての記事を更新いたします。

ぎをん齋藤の看板・定番商品である御所解帯は、いくつかの柄行きを複数色で展開させていただいております。

先ほどお受けしたお電話では「御所解は派手ですか」というようなお問合せを受けましたが、これはもうお返事が大変に難しい。。。苦笑。

お客様ご自身の感性はもちろんのこと、お住まいの地域や、お客様がお着物をお召しになられる状況で、この「派手」という尺度は如何様にもぶれます(^^;

以下は、あくまでも弊店のコンセプトとしてはこういう準備をしています、という説明となりますので、参考までに掲載しておきます。

 

御所解の中でも人気の高い、「枝折戸」の御所解帯を一例にご説明いたしますと、

配色がとても豊かに見えるこちらの帯ですが、刺繍糸の色数としては基本5色(濃朱・薄朱・濃緑・薄緑・紫)しか使用していません。

しかもその内、朱色と緑色は濃淡の2色を用意しますので、基本は3色と言ってよいかも。

ぎをん齋藤の物作り全般に際して、主人がよく雷を落とすテーマのひとつがこの色数です。

刺繍に限らず、友禅などにおいても、必要以上の色数で我々が配色しますと、それはもう物凄い雷鳴が轟きます。

大城は何度直撃を受けたかわかりません。黒焦げです笑笑。

冗談さておき、それぐらい神経使う配色で、大きく「派手め」タイプか「渋め」タイプを作り分けています。

下の画像でその差がおわかりになりますでしょうか。

 

【派手め】

【渋め】

 

 

 

配色のトーンが微妙に異なります。

間違い探しのようですが、その刺繍のトーンに加えて「疋田(ヒッタ)」の色が若干違うことにお気付きになられた方もいらっしゃるかと思います。

【派手め】では「朱」の疋田で、【渋め】では「茶」の疋田。

この他に「藍」の疋田を使うケースもございます。

これらの疋田の色と刺繍の色の組み合わせで、帯の雰囲気を演出し、印象を整えているわけです。

こうして二本の帯が在庫にあれば比較しながらご説明できますが、現場に【渋め】しかなかったとして、

ご覧になられたお客様によっては「これは派手ですよ~!」と言われたりする、というお話しです。

口だけで説明するっていうのは本当に難しい笑。

ちょっと取り留めのない記事になりましたが、以下に御所解の色んな柄を掲載して締めたいと思います。

宜しくどうぞ(*^^)v

 

 

 

 

ぎをん齋藤 大城

お問合せ先:gionsaito-ohshiro@outlook.com

電話:075-561-1207(店)