ぎをん齋藤
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芦に鷺

久しぶりに田中の通勤路シリーズ。

祇園に流れる白川沿いを歩いて通勤しておりますと、四季折々の動植物の営みが、時に可愛らしく、時に爽やかに、心を洗ってくれるようです。

今日は小さな白鷺が、朝食を探して河中を逍遥しておるところに出くわしました。
まだ若いのか、足も短く、羽は雪のように白く、全体的に丸っとした体形で可愛らしい奴でした。

着物界隈で鷺といえば、夏や単衣の着物・帯を中心に古くから人気の柄の一つかと思いますが、蛇籠とセットになったもの、芦に鷺、波に鷺、時に雪とセットになったり、鷺草、なんて柄もございます。

ただ、いずれも「鷺と言えば雪のような白!」というイメージが必ずと言っていいほどついて回るのですが、弊店には一味違った鷺がおります。

こちらです。

桃山期に突如隆盛した「織部焼」の柄をモチーフにした「芦に鷺」の名古屋帯です。
土台となる白生地は小千谷の玉糸を使用した野趣味ある素材。

「織部釉」とも呼ばれる特徴的な釉薬の色を再現したグリーンを、芦の流れに沿うような「勢いの表出」とでもいうべき意味不明の柄として取り入れているのも、桃山時代の自由奔放さに倣ったものです。

水玉様に飛ばした金の、にじくったような表現もポイントです。

ザックリした生地、民芸調の柄、というところで、紬の着物との相性が良いのは間違いないとして…

弊店で近年俄かに人気を集めている、総摺疋田の小紋のような着物にも、面白い合わせかと思います。

だんだんこの鷺の可愛らしさに目が離せなくなった方は、ぜひ一度お問合せ下さい(笑)

お問合せはコチラ

 

ちなみに、こういう特徴的なお太鼓柄の場合、前には鷺はいないのがお洒落です。

関東巻き、関西巻き、どちらかだけでなく、両腹を使い分けていただければ二倍楽しめます(^^)
お着付けは慣れも利き手もありますので、両巻きをマスターするのは大変かも知れませんが…チャレンジの値打ちアリです!