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大城大

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ぎをん齋藤スタッフによる、染めに関わるウンチク+京都な日々をお届けします。敷居の高い印象を持たれがちな弊店を、少しでも身近に感じて頂ければ幸いです。

雷鳴轟く

熱帯地域のようなお天気が続きますね。

帰宅時になるとスコール(ToT)

雷様は大概イジワルです。

 

今日はそんな雷鳴に因んで齋藤織物の「稲妻に葵」の夏袋帯を掲載致します。

「稲妻がモチーフ!」と申し上げると、なんだかエッジが効きすぎのような気もしてしまいますが、

画像にてご確認いただけます通り、良い意味で全体の構成にアクセントを与えてくれるので大城はとても好きな帯図案♪

稲妻自体はそもそも文字通り「稲の妻」すなわち稲穂の実りの象徴として好まれた天象モチーフなので、縁起だっていいんです(”ω”)ノ

ともに織り成されているのは「葵」。

「葵」の柄は皆様から「季節」について問われることが多い題材です。

色々とご意見の分かれるところかもしれませんが、写実的に描かれている際には春~初夏のモチーフ、デザイン化されているなら時無しで且つ由緒ある柄行きだと整理してもらえればよいかと思います。

京都の三大祭である葵祭、「葵」がその下鴨神社のご神紋であることは有名ですが、徳川家の家紋としても皆さんよくご存知かと思います。

「控えおろ~」のあの御紋はこの葵ですものね。

ただ、そんな堅苦しい意味合いでなくともいいんです。

源氏物語、古くは万葉集にもございますが、葵は「あふひ」と書き、「めぐり逢う日」の掛詞としても用いられていたそう。

葵がだんだんとハートマークに見えてきました(笑)。

なんてハッピーな柄なんでしょう💛

京都はこれから祇園祭でにぎわい出すというのに葵(祭)に因んだ帯の語らいに妙に力が入ってしまいました(^^;

コーディネートした着物は齋藤で近年お勧めしている6~9月期にご着用いただける薄物素材です。

これだけ暑いとなかなか着物には縁遠くなってしまうかもしれませんが、涼し気な演出ができると好評いただいております。

齋藤にお立ち寄りの際には是非こちらの着物も見せてもらってください(^^)

本日の記事はここまで!

 

 

ぎをん齋藤・大城

gionsaito-ohshiro@outlook.com

 

左近の梅、右近の橘

暑いですねぇ(;´Д`A

今日は湿度、もとい不快指数の高さも相まって、なかなか着物のことを検討するには不向きな環境です(^-^;

そんなタイミングではありますが、大城のもとには袷の訪問着や振袖のお話の方が専ら寄せられておりまして、今日もその準備で職人さんにアレコレご相談な一日でした。あるお客様にお送りした振袖画像が綺麗に撮れたものですから、折角ですしちょっとウンチク添えてブログ記事にしてしまいますね♪

クラシックな雰囲気のこちらの振袖は、ご覧の通り裾まわりに橘と梅を描いております。この組み合わせはタイトルにもしました、【左近の梅、右近の橘】がその原案です。

「左近の桜」ではないの??

と感じた方は鋭い!やはり広く知れ渡っているのは【左近の桜、右近の橘】です。が、この話には少しルーツと申しますか、小ネタがありますので、今日はそのことを掘り下げて参ります。

そもそも、「左近の桜、右近の橘」という呼び方は宮中の警固を行う近衛府である左近衛府と右近衛府が、平安宮内裏の紫宸殿前の2種類の木花の近くに配陣されたことが始まりとされています。しかしながら、平安遷都の当初は左近衛の近くには桜ではなく「梅」が植えられていたのだそうです。奈良~平安初期というのは大陸(唐)文化の影響を強く受けていた時代なので、平安遷都のタイミング(794年)においては大陸由来の梅はそれはもう特等席に植えられるべきファーストチョイスだったわけですね。万葉集(奈良時代)でいうところの「花」とは「梅」をさしていましたし、事実、万葉集にて詠まれた花の数は梅が約120首、桜は約40首。梅が圧勝しております(”ω”)ノ

ただ、この流れにも陰りが出て参ります。唐王朝の衰退とともに「白紙(894年)に戻そう遣唐使」という陰りですよ。この語呂合わせが生まれて初めて役に立った気もしますが(笑)、兎にも角にも遣唐使は廃止され、日本独自の文化がこの頃から隆盛し出すんですね。古今和歌集(平安時代)は905年に編纂されましたが、詠まれた花の数は梅が約20首に激減し、桜は75首!に倍増。日本の代表花の交代劇がこのような形で成されていったということを大城はこの歳になって漸く理解しました。人間日々勉強でございます。

で、話を本題に戻しますが、960年に紫宸殿は当初に植えられていた梅・橘とともに焼失してしまいます。もちろん再建します。でも!ここまでの流れを踏まえればご理解いただけると思いますが、紫宸殿前庭に新たに植えられたのは梅ではなく、国風文化の象徴である「桜」であった、というわけです。文化にもちろん勝ち負けがあるわけではないですが、このエピソードは個人的には実に面白かったので長々と記事にさせていただきました( *´艸`)

画像の振袖は、そんな経緯も丸っと飲み込んだ中で、より古式に則り【左近の梅、右近の橘】柄としております。

なんだか深みが出てきましたでしょ(^^)?

ファッションとしての着物も大好きですが、こういう背景を知った上でお召しになることもまた着物の格別の楽しみのひとつ。なんていう大城の私見を交えて、本日の記事はまとめとさせていただきます(^_-)-☆

 

ぎをん齋藤・大城

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御所解訪問着の配色

齋藤ではまだまだ夏物を染め出している時期ではありますが、もちろん袷の品も動いております。10月には今年も京都弊店にて展示会開催予定ですし、担当の大城は水面下で袷の品をちょいちょい手配進めています(^^)

画像は浅葱色の縮緬御所解訪問着。

刺繍の配色、位置を検討中です。

浅葱色は黄色味を帯びた水色と思ってください。古くからある伝統色であり人気色♪ 先日、お客様が浅葱色の絽縮緬をお召しになって来店されましたが、いやぁ眼を奪われますねぇ〜(*´ω`*)

大城も大好きな色です。

刺繍を加えて一層華やかになること間違いなしのこの着物、きっちり丁寧に仕上げてまいります!

 

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