ぎをん齋藤
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齊藤康二

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京都東山の祇園一角に店を構えて170年余り、
呉服の専門店として自社で制作した独自の
染物・織物をこの弊店で販売しています。
ぎをん齋藤の日常からこだわりの”もの作り”まで、
弊社の魅力を余すことなくお伝えしていきます。
皆様からのお問い合わせ、ご質問などお待ちしております。
◆お問い合わせ
ぎをん齋藤 齊藤康二
TEL:075-561-1207
(Mail) gion.saitokoji0517@gmail.com

ホームページ全面リニューアルのお知らせ

平素は格別のお引き立てを賜り心よりお礼申し上げます。

さて、この度弊社のホームページを全面的にリニューアルすることとなりました。

日ごろよくご覧いただいております店主・スタッフのブログ、そして毎月の着物と帯など

今のコンテンツは引継ぎながらより弊社の特徴をわかりやすく皆様にお届けできるよう

デザインやページの構成を刷新した、次世代のぎをん齋藤ホームページをこれからご紹介していきます。

ぎをん齋藤の歴史からもの作り、またそれに欠かせない職人の技術まで、一からきものを愉しんで

いただけるよう各コンテンツの更新も欠かさず新しい情報を掲載していきます。

 

リニューアルオープンの期日につきましては現在のところ2024年6月1日からとさせて

いただきますが、スムーズな切り替えが難しい場合はまたお知らせいたします。

どうぞ引き続きご利用くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

店主拝

 

 

更紗シリーズ続き

 

これはインド更紗の中でも珍しい「インド菊」の金更紗、先ほど染帯が仕上がってきた。

今回は薄いベージュ地に柄はこげ茶色、輪郭には24金で装飾し金更紗の特徴を出している。

そもそもインド菊は架空のもの、当時の職人が作り上げた想像の花で別名”アフリカ菊”ともいい、

長い歴史の中でヒンズー教の教えに従い、神々を象徴する鳥獣などと同じく独創的でエキゾチックな

草花として、それ以外にも数多くの柄(鶏頭手など)が更紗の中には登場している。

 

見ての通り、金の置き方は当時の金更紗の特徴を良く捉えている。

人の手でやる技術(仕事)とはこのように自然であり、乱雑にも見えるがしっかりと一つ一つ特徴がある。

その金の置き方はどこか緊張感や息遣いも感じるほど手先の動きは絶妙な感覚で動き、柄の上をなぞっている

のがおわかりいただけるだろうか。

これはまはさに「無作為の味」といえる仕事である。

 

 

 

 

 

インド更紗 金更紗孔雀手

<光悦生成り地インド金更紗孔雀手染帯>

 

こちらはインド更紗の中でも珍しい「孔雀手」。

このインドクジャクは大型でオスの成鳥は尾羽を広げると100~150もの羽毛があり、その優雅さからも国鳥とされている。

また昔から密教では孔雀は「明王」(もとは如来像といわれている)の化身、”孔雀明王”は尊格の一つ

無病息災や雨ごいのご利益があるとされ神の象徴でもある。

 

いつも目にする更紗といば鶏頭手や笹蔓手のように草花が多いイメージだが、インド更紗には意外に多くの生き物が

多様な意味を持ち神の使いとして更紗のモチーフに登場している。

わかりやすいところでは牛もその一つで、神聖な生き物の象徴。

我々や西洋人のように人間の糧として飼育されているのではなくヒンズー教では神の使いと崇められ、

インドでは道行く老人が牛に手を合わせて拝む姿も想像できるくらいである。

(例えば日本でも禅宗に十牛図というものがあり、本来の自己、仏性を牛に例え悟りの象徴としている教本がある)

 

さて、今回はそんな孔雀手の柄を染帯として復活させた。

これも見事に金更紗の一つとしてその優雅な孔雀明王の姿を再現できたと満足している。