ぎをん齋藤
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田中創造

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京都・祇園の老舗呉服店『ぎをん齋藤』で、営業・制作に携わっております。古典に学び現代に活きる、オリジナルきもの・帯の創作舞台裏をお届けします。
~お問合せ~
ぎをん齋藤 田中 創造(たなか そうぞう)
☎ 075-561-1207 または 090-8880-1894(直通)
✉ gionsaito-tanaka@outlook.com

花の都

暑さ寒さも彼岸まで、の言葉通り、もうすっかり冬の空気は退場し、お天気の良い日は春爛漫、といった雰囲気の京都市内になりました。

ぎをん齋藤の店のそばにも沢山の桜の樹がありますが、次々に花を開かせては訪れる人の目を楽しませています。

桜と言えば現代ではソメイヨシノが代表格ですが(画像はソメイヨシノではなさそう…)、それは明治以降、もっと言えば昭和の高度成長期以降に全国に植樹されたのがきっかけだそうです。

それまでは桜と言えば吉野の山桜、という感じだったそうです。

田中の通勤路には、花と葉が同時に咲く種類のものがあり、これは山桜かな?と思っているのですが、個人的にはこちらの方が好みです。葉の赤みが花の白さとコントラストをなして、かつ春の淡い水色の空にもよく映えます。

こんなタイミングで桜が満開になってしまうと、4月の楽しみがなくなってしまいそうですが、ご安心下さい!

ぎをん齋藤では4月1日~30日まで、店内に桜を活け(!)、桜にちなんだ期間限定のお茶とお菓子で皆様をおもてなし致します。

この時期ならではの華やいだ空気とともに、素敵なお着物・帯をお楽しみいただけましたら幸いです。
春爛漫の京都へ、是非お越し下さい♪

 

【お問い合せはコチラから】

gionsaito-tanaka@outlook.com

〒605-0088 京都市東山区新門前西之町200
TEL:090-8880-1894 (個人)075-561-1207(店)
LINE登録: https://line.me/ti/p/zn50KBRdMC

御所解の…

東京23区に大雪警報が発令されたようですが、関東甲信越では上空の寒気と「南岸低気圧」とやらの影響で大雪となるそうです。これから夕方、夜にかけて、当該地域の皆様くれぐれもお気をつけ下さい。

京滋地域では先月末の大雪で、報道にもありました通り大混乱となり様々な被害や交通・流通への影響が出ました。他人事とは思えません。。一にも二にも無理をしないことが大切だと思います!

 

さてさて、話は変わって弊店WEBサイトの「お知らせ」にも掲載の通り、誠に心苦しいことながら本年4月1日より、看板商品である「御所解染帯」の価格改定を行います。

昨年からの燃料高に円安が追い打ちをかける形で、原糸や白生地など「川上」の部分を中心に、各方面で物価高が止まらない状況にあることが主な原因です。

燃料?円安?着物づくりにそんなに影響するの?と思われる方もいらっしゃるかも知れません。しかしながら、原糸から始まって染料や糊料、様々な道具類に至るまで、全てを国内で生産している訳ではありません。輸入に頼る部分も実は多く存在しています。

また、よほど特殊なもの以外、白生地を製織する機は殆どが電動式の力織機ですし、白生地を精練したり、反物を「湯のし」したりするのも大規模な機械を使った工場で行われますから、燃料代や電気代の高騰は製造原価を直撃します。

 

また、御所解に限らずですが、白生地の生産から染め加工、仕立てに至るまで、昔ながらの専門特化・分業制を守り続けている呉服業界では、生産過程に関わる業者が(個人事業主の職人さん方を含めて)実に多数に上ります。いま風の表現をすればサプライチェーンが長い、ということになるでしょうか。

光熱費などの固定費の上昇は、全ての業者に圧し掛かって来ますので、サプライチェーンの長さの分だけ価格の上振れ圧力が強まり、最終的な小売価格の設定段階においてもその影響を避けることは出来ません。。

弊店のように製造~小売を一気通貫に行う店ですらそうであり、況や各種メーカー、問屋さんなどの流通業者を介して店頭に商品が並ぶ百貨店さんなどの小売店は尚のこと、その影響を大きく受けることになるでしょう。

 

振り返ってみれば、私が弊店に入社して以来、消費増税などのタイミングで何度か御所解の値上げが実施されました。私は製造現場に深く関わらせていただいている立場上、商品の原価や利益率についても都度見直しを行っておりますが、決して店が暴利を得ている訳ではない事は、声を大にして申し上げられます。

他の商品でしたら利益として確保すべき分を、看板商品という特性から一部「広告宣伝費」と考え、特に利益率を抑えた価格設定を行っているからです。

 

そんな訳で、今後も「ぎをん齋藤」の看板商品であり続けたい御所解染帯、断腸の思いで値上げを敢行致します。別誂えの受注に関しても同様ですので、ご検討の方はぜひ3月中にご相談下さいませ。

今後とも変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げますm(__)m

 

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田中 創造(たなか そうぞう)

 

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春は名のみの…

風の寒さや…と歌にはありますが、ここ数日は少し暖かさも感じる京都市内です。

我が家では立春を受け、その日の内にベランダの梅が咲きました。
日を追うごとに一つまた一つと、可憐な花を開かせています。

梅は「百花の魁」として古くから愛されて来ましたが、今年のように大雪に見舞われ真っ白な銀世界のイメージが目に残っていると、小さな梅の蕾が徐々に膨らむ様子にも生命の躍動を想い、いっぱいに開いた花には春の喜びを感じます。

梅は白梅もありますが、紅梅や、椿、南天など、寒い時季に真っ赤な花や実が成り、暑い時季には藤や紫陽花、菖蒲に桔梗など青や紫の花が咲くのは、色に対する人間の感覚と自然の営みとの興味深い符合であり、不思議でもあり面白くもあります。

ちなみに、紅花染めの深紅の色は、寒の時期に染めると最も冴えた色となり、反対に藍染めは夏場に染める方がよい色が出るそうです。

「暖色」「寒色」などという呼称・分類は多分に文化的なものですが、何だか私たち人間の手の届かない、大きな存在の采配を感じ取れそうな気がします。

お着物の販売としては、これから桜のもの、さらにその先の単衣・薄物のご提案を進めていく季節です。
「ちょっと気が早いかな?」と思われましても、薄物のお問い合せなども大歓迎です。ぜひ季節に魁てご連絡下さいませ♪

 

ぎをん齋藤
田中 創造(たなか そうぞう)

 

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