ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

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消費者の眼力

 

古美術の世界では珍しくないことだが光琳や抱一、若冲などの贋物が多く出回っている。

 

 

多くは悪意を持って、偽物をつくったものを消費者が騙されて買ったケースが多いと思われる。

きものの世界では贋物を作ることはないが、恐ろしくお粗末なものが高価で売られている現実がある。いずれのケースでも消費者の眼力が問われている。

 

先日も、社員が寸法見本にお預かりしてきたきものは、高く出して買われたのは間違いないが出来栄えがレベル2(?)程度のものであった。絵を知らない職人が絵を描き、センスの悪い職人が配色し、目の効かない人がプロデュースしたと思われる。もしこれが有名店で売られたものだとしたら背筋が寒くなる。

 

 

私はなにも「ぎをん齋藤」でなければ良いものはない、などと自惚れる気持ちは全くない。誰が作ろうと「良きものは良きもの」と理解し自らを反省し、精進するタイプである。ただ、そのようにレベルの低いものが売られることが、日本の文化の程度だと目の肥えた外国人に思われるのが悔しいのである。

 

 

繊細な感性と優れた美意識を持つ日本人が誤解されるのが許せない。「和食」に続いて、きものを世界文化遺産にという動きがある中で、業界自体が足元をしっかり見つめることが必要ではないか。