ぎをん齋藤
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美しいものを追い求める一生

美しいものを追い求めて生きていけるのは幸せな事である。

振り返ってみると、私の一生は美に対する憧れと家業をどう調和させるかの調和点を求めて来た一生だと言える。

若い頃は稼ぎもないのに大金を出して古裂だけではなく、茶道具や絵画などを買い求めた時期もあった。

また自ら作り出す努力も惜しまず、草木染めで生地や糸を染めたり、染料を溶かした液を気化させてぼかし染めを試したり、下絵を筆で描いたりと色々と試みてきたが、今だにその職人気質は変わらない。

一方、経営者としは収支の取れた健全経営を実現し、有能な後継者を育ててきた。

私が社長に就任した時に初めて「社是」を創案し、今でも毎月の定例会議では社員一同が確認できるようレジメに印刷して配布している。

その第3項は「染織品をアートとして昇華すべし。」と加えている。

当時から、ただの衣類ではなく芸術品 として評価してほしい、いや世界の染織品と比べても桁外れに頭抜けた美があり、必ず世界で認められるはずとの願いが込められている。

今振り返ると長く生きて多くの人と巡り合ってきた、

「短い一生、面白おかしく生きる人」、

「家族と別れ、出家してストイックに生きる人」、

「物に拘泥して他の事は深く考えない人」、

「好奇心の赴くまま生きる人」、

どの生き方が良いとか悪いとかではなく、それぞれ生まれ持った天命があるように思える。

私も天命のもとに人生を歩んできた気がする。

誰が一体天命を決めるのか?

男と女は何故理解できないのか?

知りたいことはまだ沢山ある。

「男はロマンに生き、女は現実に死す」私の造語である。

男と女はどこまで行っても理解し合えることは無い宿命であろう。