ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

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ものづくりの極意

社員に物作りの要諦を教えるのも私の仕事である。

一番のポイントは作る物に「惚れる」ことで、消費者に迎合する物作りは感心しないと教える。

もちろんコストを考えずに作るのは無謀であり商業的ではないし、売りやすい値段を目指すのは工芸の宿命ではある。

一定のキャリアを積めば、気の向くまま作って高額な商品になってしまっても必ず支持してくれる人は現れるとも教える。その域に達するまで打ち込み続けられるかの問題なのだ。

また失敗を恐れないようにとも教えている。

その例えに持ち出す話はメジャーリーグのイチロー選手、彼の全盛期でも4割のヒットは打てなかった。従って自分の作ったものの4割が売れれば上出来と言うべきで、すぐには売れなかったものはどうすれば売れるかもう一度加工し直す事を教えている。

私の作風を真似、ぎをん齋藤のテイストを保ちながら新しいものを生み出す腕も20年位磨けば可能だと考えている。