ぎをん齋藤
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岩絵具で描いた「牡丹図訪問着」が直ぐに!

先月にブログで紹介した緑青、群青などの岩絵具で型を利用した「摺絵」の訪問着が案の定、直ぐに売れた。

私も出来上がりを見た瞬間から「素晴らしい、良い出来」と喜んだ作品が師走の展示会で目利きのお客様の眼にとまり早速に売れた。

こういう瞬間が物作りをする人間の至福の時で、

誰も以前に見たこともないが、直感で欲しいと思ってもらえる心の共感が仕事冥利に火をつけることになる。

お買い上げいただいたお客様に心からお礼を申し上げる。

これで「友禅染め」が最善の加工法ではなく、

顔料、岩絵具を用いた着色方法で従来には無かった迫力のある新規軸の染め物ができることが証明された。

私の眼は狂ってなかったと自信を深めることができた。

これを可能にしてくれたのは職人のSさんで年齢は私と同じ72歳である。

この技術を是非次の世代に継承してもらいたい。

彼は業界では屈指の名工で「摺箔」をやってもらっている職人と兄弟弟子に当たる。

やはり良い技術の職人にはルーツがあるのだろう。

来年3月卒業の大学生が着物の下絵の職人になりたいと「ぎをん齋藤」に入社することが内定している。

当社の第三世代の社員として真っ当な教育をする様に部下に言い含めてある。