ぎをん齋藤
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底知れぬ「黄金」の魅力 と染織への活用

最近、「黄金」の色々な可能性を試す作品を制作しているが、日を増すごとにその魅力に引き込まれていると感じている。今回の挑戦は「黄金の地金」を絹の質感を損なわずに表現したいとの思いで試みたが予想以上の出来栄えに感動している。

 

 

勿論、金箔や金泥は本金を用いなければ「黄金」の魅力を語れないのでコスト高になるのはやむを得ないが、物作りに妥協しないのは私の流儀である。

 

本歌は中国明時代に作られた印金「二重蔓牡丹唐草」だが最高級品を目指したのであろうか「黄金」の厚みが半端ではない。これを手本に作らせたが匠の苦心で見事に「黄金の地金」を表現できた。

 

前述の「摺箔」と今回の「地金」の組み合わせで 壮麗な「黄金」の衣装を作ることが可能だが「誰が」「何処で 」身に纏えばこのきものが生きるのか想像できないが、先ずは形にしてみるのが一番だと思っている。