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2017年/04/18

たまたま老舗の呉服屋の跡取りとして育てられ、この仕事にどんな意義があるかを考え、悩み眠られぬ夜を迎えることが多かったのは30歳代のころだったように記憶している。

当時は呉服業界もやや下火とはいえまだまだ社屋をビルに建て替える問屋も多く、「ここはイッチョ大きな会社にしてやるか!」と夢見たこともあった。

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当時は結婚が決まり嫁入り支度といえばきものを買い揃えるところから始める時代であった。さる御大家のお嬢様が盛大な嫁入り支度を私どもへご下命いただき、先代社長に帯同されて一通りのご注文をお聞きした後に「こんなに揃えても着ることは無いのにネー」とため息まじりに仰ったお母様の一言で「きものはこれからの時代、数は売れなくなる。」と確信した。

その時から量より質の時代になっていくと確信し、それ以降ひたすら質の向上と維持を目指して勉強を始め古裂の蒐集へと進展したのである。

今から思えば、使わないと分かっているが娘に肩身の狭い思いはさせたくないという親心から風潮、儀礼に流されて無駄なものを買ってしまう不合理さは滑稽に見える。



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