ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

女将思い出語り

正倉院柄 袋帯

暖かい11月で、外出するには有難い連休となりました。

奈良国立博物館では、今年も正倉院展が始まり 大勢の方々が、楽しみに朝早くからいらしてます、

この正倉院展が始まると亡夫を思い出すのですが、長い日本史なかで、特に正倉院文様には、特別な敬意を持って着物や帯の製作をしておりました、忠実に、柄の色、形 配置そして仕法などに、こだわり、彼のエネルギーの消耗は側で私も観ていて、痛感したものです、

主人が、まだ存命なら、今年も真っ先に この正倉院展に駆けつけただろうと、懐かしく思い出します。

(※画像商品売約済)

 

 

 

パリ能公演大盛況

ラグビーワールドカップで湧くパリで923日より26日まで、能と狂言の公演がありました、絶好の機会なので片道14時間の飛行ですが、頑張って私もパリに伺いました。

当初 日本の伝統芸能が、どのくらいフランス人に理解して貰えるか、疑問だったのですが、93歳のご高齢になられた、野村 萬師の狂言には、声を出して笑い、観客に対し、エネルギッシュな舞台に感動して、圧倒されたようです。

能は、本格的な、屋根付き舞台や、能面  装束  幻想的な空気感にうっとりと静寂な時間を堪能されてました。

連日の満席に 何やら、日本人の一人として、ホッとしながら、帰途に着きました、

能楽士の皆様 お疲れ様でした。

京都から、パリへ同行した仲間たちと。

「老いること」が気楽になりました

今年の暑さの中、クーラーの効いた部屋で、久々に、養老孟司先生の著書「老い方、死に方」を手に取りました。先生の御本は、いつも、私には難しくて、理解するのに、少ない私の脳みそを、フル回転させるのですが、今回の本は、一言一句、「ふん、ふん!」と、納得の連続で、それは、私自身が、老後を意識する年齢だからだと思います。

老後の経済的状況は、個人差が有るけど、心身の老化は万人に公平に迫って来る問題で、これは、若い時から意識して、心の準備しておくと良いかな、、と思います。

私も、近年 人生の残された時間や、身体の事など、何とか現状維持に焦ったり、緊張する時があるけど、これらは、自然の成り行きに無駄な抵抗と、再認識しました。
病気になったら、医者の言う事を素直に聴き、余計な治療は周りが迷惑だから、断って、今日1日を、穏やかに過ごす!と、この御本に著されてました。

笑いと、思いやりが自分自身にとって穏やかな人生の秘訣がもしれません。
この御本は、我々世代より、むしろ、若い世代の方々に読んで欲しいと痛感しました。是非‼️