生地の声を聴け
こんにちは、田中です。
前回予告した通り、ものづくり関連のお話しを。
私も主人に新たな商品の染出し提案を行うべく、様々な白生地を前にあれこれと無い知恵を絞っております(^^)
弊店『ぎをん齋藤』は当代・齋藤貞一郎の監修の下、織物・染物を問わずほぼすべての商品を自家製造している呉服店です。
独自に抱えた染め・織りの職人集団を自在に動かし、オリジナルのきもの・帯を作る。それこそが弊店の何よりの特長と考えております。
弊店の営業スタッフは皆、主人からの指示を職人方に伝えるメッセンジャーのような仕事にまずは取り組み、その中でものづくりの手法を学ぶと共に弊店の商品の独自性、そのエッセンスを文字通り体に沁み込ませていきます。
主人が「ものづくりの極意」として日々私どもに伝えていることの一つに「生地の声を聴け」ということがあります。
曰く、糸の質や撚り方、織り組織などの異なる様々な生地には、それぞれに適した地色や加工法があり、その組合せを間違えると目も当てられないが、それらの選択さえピタリと合えば8割方完成したようなものである、と。
更に、ものづくりに習熟してくれば白生地を見ただけで相応しい色や柄が想起されるようになり、あたかも生地が「こういう色に染めてくれ」と語りかけてくるかの如くである、かくて生地の声に耳を澄ませるべし、とのことです。
…なかなかその境地へ至る道のりは険しそうです(>_<) が、何とか皆さまに田中発案の品をお見せできるように、知恵を絞り出します!
引き続き田中のものづくり奮闘記をお見守り下さい(笑)