ぎをん齋藤
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田中創造

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京都・祇園の老舗呉服店『ぎをん齋藤』で、営業・制作に携わっております。古典に学び現代に活きる、オリジナルきもの・帯の創作舞台裏をお届けします。


~お問合せ~
ぎをん齋藤 田中 創造(たなか そうぞう)
☎ 075-561-1207 または 090-8880-1894(直通)
✉ gionsaito-tanaka@outlook.com

竹屋町

本日は大寒なり。

一年で最も寒い時季ということで、前回のブログにも書きました通り、田中は春に向けた仕込みを着々と行っております。

今日は西賀茂の齋藤織物アトリエに赴き、金の箔糸を拝借して来ました。

写真では一層分かりにくいのですが、それぞれの箔の違いがお分かりになりますでしょうか?
パッと見た感じはほとんど同じなのですが、全て違う色の箔です。

「金は金じゃないの?」と思われるかも知れませんが、着物などの制作に使う箔は、加工のしやすさや表現上の要請から、銀など微量の「混ぜ物」が加えられて出来上がって来ます。また箔の上から更に焼きを入れたり着色を行ったりしてわざと古色をつけたり、一口に「金箔」と申しましても実際には無数の異なる色・輝きのものが存在する訳です。

それはそれで表現の多様性につながるのですが、一度に多くの箔を使うような仕事の場合、当然ながら同じ見え方の箔を使わなければ違和感が出て来てしまいます。

それぞれ箔の太さはこんな具合ですが、やはり黄金の輝きというのは人を魅了する力があるように感じます…。思わずじっくりと眺めてしまいます。
(田中の美しくない指が映り込んでお目汚しですが…(-_-;))

これを今回は、ある仕事のために刺繍の職人さんの元へ持って行くのですが…最近は自分で直接職人さんのところへ伺うことが少なくなってしまい、少しご無沙汰になってしまっている方もおりますので、久しぶりにご機嫌伺いに行こうと思います。

この金が多くのお客様を魅了して、着物文化の振興につながりますように(*´ω`)