白い紙の上
突然ですが、こちらは何の写真か、お分かりになるでしょうか?
幾重にも貼り重ねられた楮(こうぞ)紙の上に、見る者の目を奪う世界が広がります。
これは、このところ弊店で取り組んでいる「屏風」の下地、土台になるものです。写真のものは「摺箔屏風」の新たな作品のための下地です。
記念すべき第一作の「波濤図」屏風は、現代アート作家「杉本博司」さんに寄贈しましたが、第二作目の「日月屏風」は、4月17日(土)から三重県津市の「石水博物館」さんで開催される「ぎをん齋藤 古裂コレクション展」に出品すべく、昨日京都を旅立ちました。
徐々に多くの方に全貌をご覧いただければと考えている「摺箔屏風」ですが、一作ごとに真っ白なキャンバスの前で立ち止まり、試行錯誤を繰り返しながら、制作を続けております。
この屏風をはじめ着物・帯以外の分野でも、ぎをん齋藤と齋藤貞一郎の思い描く日本染織の美を継承することが出来れば幸いです。