ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

ブログ


Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /home/gion-saito/www/admin/wp-content/themes/gionsaito/index.php on line 122

京都薪能

日の長さを感じさせる薄曇りの空の下、昨日は3年ぶりの「京都薪能」に行って参りました!

今年は祇園祭の山鉾巡行も3年ぶりに復活しますし、こういう大型の行事ごとが開催されて来ると、色んな面でかつての日常が戻って来たように感じます。

「日常」という言葉には、同僚や家族と過ごす本当の日常生活のほかに、お祭りのような行事や催事などの「非日常の体験」も含まれているんだ…と、平安神宮の応天門を前にして痛感した田中でした。

会場入りした時はちょうど「火入れ式」が行われているところでしたが、京都薪能おなじみの、狂言方による演目紹介を挟んで二番目の「花筐」が終わる頃には、薄っすらと日も暮れはじめ、会場が幻想的な雰囲気に包まれて来ました。

田中はこの狂言方による演目紹介がとても好きで、時に現代的な横文字言葉も交えながら面白おかしく、分かりやすく次の演目のあらすじや見どころについて解説してくれるので、能を初めて見る人にも優しい、かつ世界観を壊さない上手い導きだと、いつも感心します。

最終盤では初夏の空もすっかり黄昏て、お客さんの頭もよく判別できない中で舞台が闇に浮かび上がり、いよいよ能の世界に引き込まれます。

最後の演目「龍虎」は、田中のお師匠様でもある大江信行先生扮する虎(シテ)と、河村和貴先生扮する龍(ツレ)が、中国・唐の竹林を舞台に果てしない闘いを繰り広げる…という、ちょっと珍しい内容の能です。

能が確立した室町時代、絵画や屏風絵などに好まれたモチーフ「竹林に嵐吹き荒れ、龍虎相まみえる」という情景をそのままリアルに(現代でいうと「実写化」)したような能です。…室町時代のハリウッド的存在かも!?

久しぶりの薪能クライマックスに相応しく、京都能楽会で縦と横にナンバーワンの能楽師同士が激突する、迫力満点の舞台でした♪

揺らめく炎を見ながら心もリフレッシュして、ぎをん齋藤「ものづくりの夏」に突入する準備は整いました!

職人さん方、お客様方、この夏お届けする新作に是非ご期待下さいね(^_-)-☆

 

~お問合せ~
ぎをん齋藤  田中 創造(たなか そうぞう)
☎ 075-561-1207 または 090-8880-1894(直通)
gionsaito-tanaka@outlook.com