ぎをん齋藤
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田中創造

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京都・祇園の老舗呉服店『ぎをん齋藤』で、営業・制作に携わっております。古典に学び現代に活きる、オリジナルきもの・帯の創作舞台裏をお届けします。
~お問合せ~
ぎをん齋藤 田中 創造(たなか そうぞう)
☎ 075-561-1207 または 090-8880-1894(直通)
✉ gionsaito-tanaka@outlook.com

梅に鶯

 

昨年から「今季は暖冬だ」と言われておりましたが、年が明けてますます寒さが厳しくなって参りましたね。

地域によっては乾燥のためかインフルエンザの流行も叫ばれております。私もうがい・手洗いを励行しておりますが、皆さまもお気をつけください。

 

 

さて、お正月ムードも徐々に薄れて参りましたが、新年早々堅苦しい記事から始まってしまいましたので、何かめでたい雰囲気の着物を…と考えておりましたら、ございました!(笑)

昨年の暮れに仕上がりました訪問着「梅に鶯」、写真ではわかりづらいですが地色は淡い鶯色をイメージしました。

引き染めの刷毛ぼかしによる霞の表現や、柄の付け方、彩色など、伝統的な手描き友禅の手法で仕上げた品ですが、特有の柔らかい印象や優しい雰囲気は良く出ているかと思います。

実はこの訪問着、私・田中が主人に提案、相談と添削を重ねながら作り進めた着物でございます。もちろん発端は主人から「田中くんも何か提案しなさい」と投げかけられてのことですが、すべての営業マンが着物・帯の製造工程を熟知し、ものづくりのノウハウを備えている「ぎをん齋藤」ならではのことかと存じます。

 

ここからは私の個人的な思いですが、着物が日常の装いでなくなって久しい今、着用季節の限定されない(何月でも着られる)着物をお求めになる声も多いように感じています。

ですが、生地をキャンバスと見立てその上に日本の美を描き出す「着物の絵画性」が最も発揮されるのは、絵師の筆の勢いが乗った写生的な柄だと思いますし、移ろいゆく季節を感じながら、それに合わせて細やかに装いを変化させていく、なんてことは恐らく世界中で日本にしかない文化ではなかろうかと考えています。

 

そんな思いで敢えて季節感の強いものを提案してみました!シーズン的には既に着用期に入っているようなものですが、お気に召す方がいらっしゃいましたら幸いです。

さて、みなさんはこの着物にどんな帯を合わせてお召しになりますか?

 

田中は2パターン、考えてみました(^^)/

「白地 金唐革 葡萄唐草」の袋帯を合わせて、新しい年の始まりを感じさせる改まった雰囲気とスッキリとした華やかさを演出します。

もう一つは…

「朱地 摺り箔 菊と牡丹」の袋帯は、寒色と暖色を合わせる京都風?のコーディネート。焼き金箔による落ち着いた雰囲気と格調とは裏腹に、薄朱の地色がそこはかとない可愛らしさを添えてくれます。フォーマル感を前面に出したくない方にもおススメです。

 

どちらがあなたのお好みでしょうか?よろしければ田中宛にご意見お寄せくださいませ♪

⇒gionsaito-tanaka◆outlook.com (◆を@に変えてお送りくださいね)

ウィーンフィルと着物

皆さま、新年明けましておめでとうございます!

「2019年、初ブログだ!」と意気込んでHPを開いてみますと、同じようなお正月飾りのサムネイル画像がずらりと並んでいる状況に思わず笑ってしまいました。

今年も(今年こそ?)マメに更新できるように頑張って参りますので、引き続きご愛読のほど宜しくお願い申し上げます。

 

さて、年末年始はいかがお過ごしになりましたでしょうか?

田中は例年通り、年末のお節づくり、紅白歌合戦、新年の初詣と義祖父母のお宅へのご挨拶回り…と、絵に描いたようなお正月を過ごしておりました。

家にいる間は録画したテレビ番組を観たり、のんびりとしておりましたが、その中にウィーンフィルのニューイヤーコンサートもございました。

 

急に何を言い出すんだ、と思われるかも知れませんが、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートは忘れていない限りは観るようにしてまして、数年前にはライナー=キュッヒル氏(当時はまだコンマスでいらっしゃったと思います)の率いる「ウィーン・リング・アンサンブル」の来日公演に行ったこともあるのです(^^)/

 

さて、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートと言えば、ご存知の方は楽友協会「黄金の」大ホールでの華々しい演奏風景が御馴染みかと思います。(私も楽友協会の建物の前までは行ったことがあるんですが…!!)

例年のことだろうと思うのですが、聴衆の方々は当然ながら最上級の盛装で着飾っていらっしゃいます。そんな客席の様子が映し出されたときに、日本人の女性が着物で来場されている姿が目に留まりました。それも一人や二人ではなく、かなりの確率で日本の方は着物でいらっしゃったように思います。

 

やはり日本人には着物が似合う、そう感じました。衣服としての形もさることながら、色も柄も西洋風の衣装とは全く異なる価値観の上に育まれた「キモノ」という記号が、西洋風の価値観の権化たるニューイヤーコンサートの場においてひときわ光彩を放った…ように田中の目には映りました。

 

なんだか新年早々堅苦しい話になってしまったのは、きっとBSの正月番組で堅苦しい内容ばかり見ていた影響です(笑)

日本国内にも民族・文化の多様化が押し迫るいま、だからこそ日本人の伝統衣装である「着物」の良さをもっと理解し、広げていく一年にしたいと思います!

 

 

本年も「ぎをん齋藤」を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

ありがとうございました!

午前中にお正月のお飾りを行い、本年もこれにて仕事納めとなりました。

一年を振り返り、来年は良い年になりますように、と祈りをささげる風習は、自然の移ろいと共に生きて来た日本人ならではの感性だなあと思います。

そう長い休みがある訳でもなく、一週間で何か劇的な変化が起きる訳ではないかも知れませんが、それでも一年に一度だけの大きな節目であります。

次の節目に向かって来年も成長を続けるために、決然と今年に別れを告げたいと思います。

 

一年間お世話になったお客様、取引先様、職人さん方、社員、家族、友人、すべての方々に御礼申し上げます。

皆さまどうぞそれぞれに良いお年をお迎えください。

来年もぎをん齋藤をお見守りいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

平成三十年 十二月二十九日    田中創造