ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

ブログ

田中創造

田中創造

  • 月を選択

京都・祇園の老舗呉服店『ぎをん齋藤』で、営業・制作に携わっております。古典に学び現代に活きる、オリジナルきもの・帯の創作舞台裏をお届けします。
~お問合せ~
ぎをん齋藤 田中 創造(たなか そうぞう)
☎ 075-561-1207 または 090-8880-1894(直通)
✉ gionsaito-tanaka@outlook.com

龍田川

秋の紅葉の龍田川、春の吉野の山桜、に代表されるように、はかなさを含んだ秋の風情と生命力あふれる春の雅はどちらがより勝っているか、という議論は千年以上前から続いております(現代では失われたやり取りでしょうか笑)が、涼しくなって来ると秋に一票入れたくなる田中です。

写真は塩瀬の染帯ですが、弊店の誇る金彩職人が手がけたものです。

錦の龍田川とは申しますがこれは文字通り金の龍田川です!

 

今回の秋・京都展では『金彩』の技術が一つのテーマとしてスポットを浴びることになっております。絢爛豪華、なだけではない金の魅力をぜひご覧ください。

 

第69回 京都 秋の陳列会

9月30日(日)~10月6日(土)の一週間

京都にてお待ちしております!

生地の声を聴け

こんにちは、田中です。

前回予告した通り、ものづくり関連のお話しを。

 

私も主人に新たな商品の染出し提案を行うべく、様々な白生地を前にあれこれと無い知恵を絞っております(^^)

弊店『ぎをん齋藤』は当代・齋藤貞一郎の監修の下、織物・染物を問わずほぼすべての商品を自家製造している呉服店です。

独自に抱えた染め・織りの職人集団を自在に動かし、オリジナルのきもの・帯を作る。それこそが弊店の何よりの特長と考えております。

弊店の営業スタッフは皆、主人からの指示を職人方に伝えるメッセンジャーのような仕事にまずは取り組み、その中でものづくりの手法を学ぶと共に弊店の商品の独自性、そのエッセンスを文字通り体に沁み込ませていきます。

 

主人が「ものづくりの極意」として日々私どもに伝えていることの一つに「生地の声を聴け」ということがあります。

 

曰く、糸の質や撚り方、織り組織などの異なる様々な生地には、それぞれに適した地色や加工法があり、その組合せを間違えると目も当てられないが、それらの選択さえピタリと合えば8割方完成したようなものである、と。

更に、ものづくりに習熟してくれば白生地を見ただけで相応しい色や柄が想起されるようになり、あたかも生地が「こういう色に染めてくれ」と語りかけてくるかの如くである、かくて生地の声に耳を澄ませるべし、とのことです。

 

…なかなかその境地へ至る道のりは険しそうです(>_<) が、何とか皆さまに田中発案の品をお見せできるように、知恵を絞り出します!

引き続き田中のものづくり奮闘記をお見守り下さい(笑)

 

 

野村美術館

おはようございます!京も今日とて、鬱陶しい雨が続いております。

昨日は雨も小降りでしたので、お休みを利用して美術館へ出かけました。

今回は南禅寺近く、野村美術館へお邪魔して来ました!

野村美術館は、野村證券、旧大和銀行などの創業者である野村徳七(号得庵)(1878-1945)のコレクションをもとに、1984年に開館されました。
野村得庵は実業の分野だけでなく、お茶や能楽に深く傾倒した趣味人でもあったそうで、コレクションには茶道具や能面・能衣装などが多く含まれているとのことです。
開館35周年を期に全館のリニューアルオープンが行われたそうで、その記念の展覧会とのことでした。
館内はさほど大きなスペースではなく、厳選された品をゆとりをもって陳列されており、とても見やすい会場でした。
私は美術館に出かけるのが好きな方ですが、この仕事を始めるまではこういった「日本の伝統美」というテーマの会にはあまり足を運んで来ませんでした。
日本史をしっかり勉強して来なかったせいもあると思いますが、茶器や屏風絵などにはある種の「苦手意識」さえ持っていた私が、街で着物や能面の写真が載ったポスターを見かけるとついつい歩み寄ってしまうのですから、不思議なものです。
とはいえまだまだ作品を論評するようなことはおこがましくてようしませんので、何となく自分の感性に従って好きに眺めているのです。
こういった積み重ねが、知らず知らず自らの内に堆積し、新たなものを「創る目」を涵養してくれるものと、そこはかとなく期待する田中でした。
次回、ものづくり関連の記事をお楽しみに!(笑)