ぎをん齋藤
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出尽くした?古裂名品

古裂を求めてあちこちの古美術商と話すのだが、これといった出物の話はトンと聞かない。

先日も行きつけの古裂商を訪ねたところ、中国明時代の刺繍を勧められたが私の趣味ではないのでお断りをした。
私の見方では中国の染織品で魅力のあるのは8世紀〜10世紀まで遡らないと「生臭い」感じがする。

古美術市場でも古裂を見かけないという情報からすると「出尽くした」感が現実味を帯びてくる。景気が悪いから売る人が躊躇してしまうのか、収まるべきところに収まってしまったのか、兎に角物がない。


 写真は古い『鹿の子絞り』の裂

古美術といっても「ボロ布」のような状態のものが多いから、興味のない人が管理するとゴミ箱に捨てかねない、せめて額装にでもしてあれば価値があると気がつくかもしれないが。

現在は非常にマイナーな趣味ではあるが、いずれ見直されて評価が上がるに違いないと確信している。