ぎをん齋藤
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行儀、作法がマナーへ

マナーを辞書で引いてみると「行儀、作法」とある。

そう、同じ意味である。

しかし現代の生活においてはマナーの方がスンナリ耳に落ち着き、

「行儀、作法」といえば堅苦しく聞こえる。

やはり現代の生活は和から洋への変化が定着したように思える。

行儀、作法といえば畳の部屋での居住い、所作をイメージするが椅子、テーブルが一般的な現代生活ではマナーがふさわしい。

つまり行儀見習いとして若い女性が茶道をたしなむ時代は過ぎてしまったらしい。

衣食住のうち「住」の変化が「衣」や文化に与える影響はかなり大きい。

例えば、江戸時代初頭まで身丈が短い小袖が「衣」の中心だったものが江戸中期以降「畳」の普及によって身丈の長い「裾引き」が上流階級での主流になった。

それが現代の芸者姿になったと言われている。

新築の家から和室が消え、茶道が下火になったのも椅子、テーブルの生活には畳での居住い、所作の修練は不要だと思われているに違いない。

とかく人間は楽な方へと移り変わるのは致し方のない事実である。

 

では和文化の復権はあるのか?

残念ながら矢張り一部の愛好家のものとなるであろう。