ぎをん齋藤
ぎをん齋藤

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面白い本を見つけた。

先日、自宅近くの本屋で面白い本を見つけた。

タイトルは「世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか」という珍しいタイトルである。論理(サイエンス)と感性(アート)を対峙させ、ビジネスにおいてアートがいかに大切か、理論づけて説明するというものである。

 

著者は若いが、中々面白いところに着眼していると感心させられた。と同時にビジネスとアートの関係は、私が7代目を継嗣した時からの宿題でもある。著者いわく、論理でビジネスを突き詰め、利益を上げ続ける手法は限界に来ている。その結果、コンプライアンスを低下させ、不正に発展させるのだと。むしろ感性(アート)を軸にした経営こそビジネス統治の基本とすべきという。まさに私が行っている「妥協しない物作り」は、論理(サイエンス)とは真逆のやり方である。

 

物を売るには買いやすい価格を提案するのが、論理からすれば当然であるが、それでは自分の感性が納得しない。納得できるまで作り込むと値段が高くなる。当然のことであるが、だからこそ他店の物と差別化できていると思う。高いか安いかは消費者の懐具合と買った時の満足感次第だと思っている。この自信を身につけるまでに経験と時間が必要であった。