きものを愉しむ / 

- 店主の記録 -

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筆 : 齋藤 康二

これは齋藤織物で織った生地に現在刺繍を施している最中の袋帯。

丁度桃山から慶長に移行する時のもので、白鷺と葦が大らかな構成で配置され、

縫いには時代を跨ぐ二つの技法が使われている珍しい作品。

デザインを見てもわかるように、全体にふっくらした大胆な絵付けとなっているが、

所々細かい細工が施してあり、大胆なところと細密な部分が時代背景からしても面白い。

まだこれからその全容がわかってくる始まったばかりの工程だが、

楽しみにしていただきたい作品の一つである。

濃緑桃山後期白鷺と葦縫い袋帯

筆 : 齋藤 康二