久しぶりに物作りの記事を更新、私は最近、「光悦」という生地にはまっている。
その生地は少し薄手での素材で、全体に”さし”と呼んでいる地模様があり、
それが何ともいいい染め上がりのエッセンスとなる個性豊かなものである。
勿論、無地としても十分な高級感ある染物になるが、
今回はベージュピンクに染めた光悦に、柄は雲どりの箔に扇面桃山縫い、
まさに特選らしい単衣の訪問着に仕上がった。
特にご覧いただきたいのはその刺繍の素晴らしさ。
仕上がるまでに半年、一人の職人が毎日毎日丁寧に縫い上げた桃山独特の
「渡し縫い」はお見事、と表現するしかない伝統そのものである。
光悦雲取り扇面桃山縫い箔訪問着

