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筆 : 齋藤 康二

いつもホームページに連載してます【着物と帯】をご覧いただき、

誠にありがとうございます。

毎月、その季節や個人的にご紹介したいものをあらこれと

組み合わせて、ぎをん齋藤らしいコーディネートで皆様に

おととどけしています。今回は6月ということで、季節感のある

【単衣】をご紹介いたします。

単衣、といえばはやり【杜若】が一番最初に思い浮かぶのではないでしょうか。

水辺に群生し、流水に八ツ橋といった道具を入れて琳派では有名な

モチーフとしてよく目にしますね。

今回もそれにちなんで、単衣といえばやはり杜若!ということです。

生成りの地色、琳派調に描かれた杜若と柳、その裾には流水と八ツ橋の訪問着。

それに合す帯は【生成り鳥襷袋帯】、オナガドリのモチーフを正逆に配置し、

中心には金糸の花菱があります。

有職文様の代表的な柄として、唐織などにはよく出てくる、格のある袋帯です。

どうぞその魅力をご堪能ください。

 

筆 : 齋藤 康二