ぎをん齋藤
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齊藤康二

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京都東山の祇園一角に店を構えて170年余り、
呉服の専門店として自社で制作した独自の
染物・織物をこの弊店で販売しています。
ぎをん齋藤の日常からこだわりの”もの作り”まで、
弊社の魅力を余すことなくお伝えしていきます。
皆様からのお問い合わせ、ご質問などお待ちしております。

◆お問い合わせ
ぎをん齋藤 齊藤康二
TEL:075-561-1207
(Mail) gion.saitokoji0517@gmail.com

座禅と閃き

いきなり泣き言で申し訳ない。

この時期、4月後半から5月半ばにかけてはいつも体調を崩しやすい。

毎年この季節は気温の変化に加え、黄砂や花粉、そしてこれも父からの贈り物、

風が吹いても痛い持病が必ずこの時期に併発するはめになる。笑

以前はこの持病を唯我論で治そうと毎日ジムに通いがんばっていたが、

やはり知らざるを知らずと為す是知るなり。

今はきちんと専門医について血液検査から薬まで万全の態勢をとっているが、

それにも拘らずこのザマで、本当に手ごわい相手である。

ただ、痛みの代償でいいこともあり、じっくり座禅のように自宅のソファーに腰を据え

仕事のことを考えていると、ふといいアイデアが浮かんでくる。

もう何年も前になるが小生、奈良の大徳寺塔頭である”松源院”で一年間修行をして、

毎日作務と座禅の生活を送っていた。

今やっとその当時の経験が生きているのかどうかは疑問だが、、、、

とどのつまり、この気忙しい世の中、ちょっと一休みしてじっくりと物思いに

ふけるも良し、ではないだろうか。

禅語に看脚下(かんきゃっか)という言葉がある。

お玄関の自分の履物はどうなってますか?

急いでバタバタせず、自分の足元もしっかり注意して視なさいという意味。

この歳になるといろいろとガタがくるのは当たり前、それはそれとして上手く付き合って

いくのが大人というものだろうか。

まだまだすべてが再スタートしたばかり、体調管理を徹底し長生きするのも社会に

対する責任と思っている。

第五三〇世大徳寺住職 泉田玉堂老師