先代の教え / 

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筆 : ぎをん 齋藤

昨年来、新たな品目として好評を得ている「新無双きもの」について話をしたい。

「無双」若しくは「紗合せ」の歴史は浅い。

先代からの言い伝えでは明治の頃、単衣物を着る6月に入って寒い日が続き紗の着物を一枚上から羽織って着たのが面白いと好評であったので流行したと聞いている。

信ぴょう性のある話ではないが伝承としては面白い。

それで「無双」は6月、9月の着物とされてきたが「ぎをん齋藤」で作る新素材、極細絹の無双は6月〜9月まで4ヶ月のきものとして提案している。

薄絹独特のモアレを通して下の模様が透けて見えるのは非常に情感豊かで涼やかな上に異なる2色が複雑な色調を醸し出す。現在は金泥で描いたものを主に製作しているが小紋の無双も面白いと思っている。

ただ安くない生地を2枚重ねるわけだから、やや高価なきものになるのは心苦しい。

無双帯も面白いと思っているが帯幅の生地を別注で作るのが可能かどうか分からない。

きものの歴史も長いように思えるが所詮ファッションである、したがって流行り廃れもあれば模様の大小、色調の変化など変幻自在に移り行く中で、ほぼ直線的に仕立てられた、きものの原形だけは1000年以上は変わらない。

 

筆 : ぎをん 齋藤