女将の思い出 / 

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筆 : 女将

今夏は、移動制限がなくなり自由に旅行が出来るようになったので、3年半ぶりに青い海を求めて、長男、次男家族と八重山諸島へ行きました。幸いにも台風にも遭わず、海も空も紺碧に輝き、久しぶりの解放感で、日常の雑念を忘れてひと時の夢心地です。

現地に着くと、私は仕事柄、早速サトウキビ畑を眺めながら、タクシーの運転手さん(高齢者)に上布について尋ねたところ、やはり、かえってきた答えは、私の想像以上に職人不足や、麻糸の品質低下、それに伴う糸をつむぐ技術継承の鈍化を、嘆いていらっしゃいました。

 

八重山着物は宮古上布や、芭蕉布など…盛夏にこの類の着物を着たら、肌の風通しが良く、涼しくて心地よいものです!

15年ほど前、主人と宮古島へ行った折に藍染亀甲上布を拝見しましたが、もう既に織り手が少なく高齢女性しかお会い出来ませんでした。

 

現在では、若い人たちがクラフト感覚で織っているようですが、何とか我々が小売業界で支えてあげなくては…と痛感します。

筆 : 女将