先代の教え / 

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筆 : ぎをん 齋藤

無双用に開発した「羽衣」の生地をもっと幅広く使う為に、袷(あわせ)に染めたきものに

羽衣を重ねた着方を「ぎをん齋藤」は提案する、その名前が「羽衣重ね」である。

きものだけではなく帯にも重ねて新しい雰囲気を醸し出したいとの願いがある。

そもそもこの着方の提案者は建築家の「妹島和代女史」である。

彼女は夏に開催されたブリツカー賞の授賞式に羽衣重ねをお召しになって出席されたところ

大変な評判となり、すっかり「羽衣重ね」のファンになってしまわれた。

私も当初からこの「羽衣」の生地は以前の絽や紗と違い透明感と高級感があると睨んでいたが、

袷のシーズンにも使用するとは想像していなかった。

何も以前のしきたりに縛られる必要はなく、自由にファッショとしてきものを楽しめば良いと思うようになってきた。

勿論、茶道や花街、角界では以前からの決まり事は守られるべきだが、

それ以外のシーンでは素材は自由であるべきだ。

着物とは無縁のはずの外国人女性まできものに憧れて買い求めるくらいだからあの姿の美しさは世界標準だと言っても良い。

自信を持って楽しい着物をつくろう。

筆 : ぎをん 齋藤