昨夜、送り火の大の字が煌々と灯され今年の夏も終わりを告げた。
お盆の最中はご先祖の教えか送り火を拝みにいくため必ず実家にいるようにはしている、
しかし、昨今のこの暑さでは子供の手を引いて近くまで見に行く気力がなく、
ご先祖には申し訳ないが、クーラーのきいた部屋で恒例のKBS京都に映し出される
大の字を拝見することにした。
やはりいつもながら幼い子供時代を思い出す。
夜とはいえまだ蒸し暑い中、爺さんや婆さん、父母に鴨川の土手や橋まで手を引かれ
人込みにまぎれながら遠くからひっしで送り火を見ていた頃がなつかしい、
勝手な言い方だが、子供の頃の送り火はどこかロマンチックであった。
あの世とこの世、本当につながっている感じがしたのは私だけではないはずである。
子供の頃から、蜩の声を聞きながらあの大の字を拝むと何故か寂しさが湧いてくるのは
年を取った今でも同じである。
来年はこの感情を我が子にも伝えたい。