最近1台の機(はた)の調子が悪い。
優しくゆっくりと織っても、うまく動いてくれません。
その機ではここ数年唐織帯を織っていて、紋紙を使い織ることができるためこれからも末永く付き合っていきたいのですが…

この機は弊社でも一番古く、最後の木製のジャガード機。
織っている私たちも少しずつ古くなった部分や壊れた部分を直しながら使用していましたが限界のようです。この度ようやく修理に出すこととなりました。
今回は、ジャガード機の機械部分(上の写真)と綜絖(下の写真)の修理、交換をお願いすることになります。
まずは綜絖(そうこう)屋さんに来ていただいた時の作業を簡単にですが紹介します。

綜絖とは織機で横糸を通すために、経糸を上下にわける器具のことを指します。
上の写真で分かりやすく説明すると緑糸の糸と黄色の糸あたりのことです。
↑こちらの動画では綜絖の糸が摩耗し切れやすくなっている箇所が多いため、新しい糸に交換するためにも、まずは綜絖をすべて切り落としています。はさみでばっさりと切る光景は、普段目にすることがないので職人たちもみな驚きでした。

こちらのパーツもはずしていきます。(今までたくさん働いてくれてありがとう。)

綜絖の両方が無くなると木枠だけのさっぱりとした状態になりました。
この後は持ち帰った綜絖の修理をしていただき、また完成後に取り付けに来ていただく予定です。
続きは今後の投稿でお伝えしていきます!
片長