READ NEW 2024.09.07 記 録/スタッフ日誌/ 陳列会に向けて あっという間に9月。来月上旬の陳列会に向けて着々とアトリエでは商品を織り進めています。その中で私が織っている帯を紹介します。 「緯錦 横段唐草」 垂飾風の華文と唐草、2種類の柄を交互に配した帯です。経糸は紬糸。ベースの無地はオリジナルで制作していただいている「銀杢(ぎんもく)」という糸…
READ 2024.07.31 記 録/スタッフ日誌/ 橋弁慶山 先日24日に行われた祇園祭後祭り「橋弁慶山」と実は関わりのある齋藤織物。牛若丸の腕を覆う部分を新しくされるとのことで、ご縁があり、この度寄贈させていただくことになりました。この裂は遼代裂を織る機で織られ、本来は革箔を入れるところに存在感のある太めの金糸を入れて織り上げたものです。仕立てもしっかり仕…
READ 2024.07.01 記 録/スタッフ日誌/ 夏越の祓 昨日は6月30日でしたので、 上賀茂神社へ茅の輪くぐりに行って参りました。 立派な鳥居もでき、広々としています。 ときおり小雨の降る空模様でしたが、参拝の人々で賑わっていました。 くぐる際は、少し緊張します。 水無月を買い求めるのもこの…
READ 2024.06.11 記 録/スタッフ日誌/ 試織 紋屋さんから仕上がってきた新柄や、季節の変わり目で配色を切り替えるとき、経糸の変更後には、ひたすらに試し織りをする時期があります。糸の上がり方、組織。経糸の色が地色にどれくらい影響するのか。緯糸の混み具合、柄の出方。緯糸が裏にわたったとき表側へ響くかどうか寸法通りに織り上げられるか。どのくらいの時…
READ 2024.05.18 記 録/スタッフ日誌/ 白・金・銀 フォーマルの帯は、白・金・銀のみで配色する、ということがあります。白、と言っても、素材は練り糸、生糸、漆糸、など艶があったり、透け感があったり、マットだったり、様々な「白」があります。また、金銀糸にもさまざまな色、輝き具合、太さ、形状があります。ですので、白・金・銀のみで配色する、と言ってもけっし…
READ 2024.04.18 記 録/スタッフ日誌/ この道70年 今回は3月の六本木陳列会の目玉商品にもなっていました、「長絹」を織っている職人さんのお話です。 以前ちらっとブログで紹介させていただきましたが齋藤織物には80代の職人Tさんがいらっしゃいます。 Tさんは16歳のころから帯を織っているらしく、この道約70年だそうです!!!(私はまだ5年目…なの…
READ 2024.03.19 記 録/スタッフ日誌/ 新作、角帯! 去年の終わり頃から、店主の提案の元、柄、素材、色などの試織を重ね、角帯の新作を順次織り進めています。 他では無いような、齋藤織物だからこその感性で創作しました! ↑角帯の試織裂… 柄や素材を変えて実験です! 全くつくることが無かった角帯ですので、イメージを掴むためにもまずは試織です。 経…
READ 2024.02.29 記 録/スタッフ日誌/ 漆糸色々。 漆糸も使っています。 金銀箔の代わりにそれぞれの色の漆を塗り、金粉を蒔いて砂子にしてあります。 金糸に比べると少しマットな質感で、漆ならではのぬめりとコシのある手触りです。 砂子の表情もさまざまです。 砂子のない無地の漆糸も。 定番の黒。こちらは艶があります。 &…
READ 2024.02.14 記 録/スタッフ日誌/ 日々向上 一日に織る長さは、機の調子、織るための時間、職人の体力などに左右されますが、 同じ条件でも熟練の職人さんは無地をさらっと織りあげます。 織る姿を見ていても せかせかしている様子はなく、むしろ歩いているような自然さ。 そこが重要なのかもしれません。 早く仕上げ…
READ 2024.01.26 記 録/スタッフ日誌/ 配色 きのうの朝、アトリエの近くは雪が積もっていました。 きれいだったので通勤中に思わず写真を撮りました。 さて、先日はじめて唐織の配色をする機会がありました。 「観世水に小袖花」という、長い間 眠っていた柄です。 こちらが紋図です。右側の縦線が経糸の上がりを示しています。 紋図…
READ 2024.01.05 記 録/スタッフ日誌/ 年明けうどん 謹んで新春のお慶びを申し上げます 昨年は多くの方にご愛顧いただき、社員一同心より御礼申し上げます 昨年に引き続き香川に帰省したわたしですが、地元では年明けにうどんを食べる風習があります。 うどんは太くて長いことから長寿を祈る縁起物として食べられてきており、「年明けうどん」は純白で清…
READ 2023.12.16 記 録/スタッフ日誌/ 緯糸準備のお仕事! 齋藤織物は、帯の表は勿論、裏生地も手機で織っています。 いざ織る前に、たくさんの準備工程があるのですが、その中でも、帯一本を織り上げる為に必要な緯糸の準備について、ご紹介致します。 まずは、織り上げたい配色に染め上がったすが糸をゼンマイと呼ばれる糸繰機にかけ、糸枠にとる工程があり…
READ 2023.12.02 記 録/スタッフ日誌/ 金糸のこと 早いもので12月になりました。 アトリエ周辺の寺社では紅葉が見頃を迎えています。 街ではクリスマスの飾り付けが始まっている頃でしょうか。 きらびやかな装いには特に欠かせない金糸! 西陣織では多様な金糸が使用されています。 綛のものは、種類ごとに包みになっています。 写真の金糸は「…
READ 2023.11.13 記 録/スタッフ日誌/ 経継ぎ中です。 300本程度であれば自分で継ぐのですが、 1200本程ともなると専門職、縦継さんをお呼びします。 さて継いでいただいているその間、織り職…
READ 2023.10.21 記 録/スタッフ日誌/ 西陣用語 本日は西陣で使われている少し不思議な用語をご紹介します♪ 「ちゃつぎ」 製織中に切れてしまった糸をつなぐ短い糸。 整経屋さんに整経をお願いすると、経糸と一緒にちゃつぎをもらいます。 なぜ「ちゃつぎ」と呼ぶのか… 理由はよく分かりませんが、 <糸を「継ぐ」>と<お茶を「…
READ 2023.10.07 記 録/スタッフ日誌/ ジャガード機械の交換その③ 最終回 はじめにタイトルとは異なりますが、先日までぎをん齋藤にて開催しておりました「第七十四回京都秋の陳列会」にお越しいただき誠にありがとうございました。みなさま、お楽しみいただけましたでしょうか? 齋藤織物でも展示会に向けて新作の帯や小物をご用意いたしましたが、たくさんの方にご覧いただけたこと心嬉しく思い…
READ 2023.09.19 記 録/スタッフ日誌/ ジャガード機械の交換その② さて、ここからは機屋さんの出番です! 機の上にある壊れたジャガードを下ろして、新しいものを乗せかえる…言うのは簡単なのですが、実際となると大変な作業です。 重量のあるジャガードは機の最上部にある為、地震などでズレたり落ちたりしない様、 また不具合があれば織り手も機に上り、ジャガ…
READ 2023.08.28 記 録/スタッフ日誌/ ジャガード機械の交換 その① 先日、年代物の400ジャガード機が壊れてしまいました… 木製の本体のため可動部分が経年劣化で木目にそって割れてしまい、ついに交換することになりました。 何十年も前からゆがみや故障を直しつつ、騙し騙し使い続けていましたが、限界がきたようです。長い間お疲れ様でした。 (サムネイルは側面に捺され…