例の摺箔屏風「金銀波濤図」が小田原文化財団の永久保存作品として所蔵されることになった。
半双の銀波もようやく完成し、予想していたより深い、静かな迫力にダークグレーと銀の取り合わせがいかに素晴らしいかを再確認した。
イヤー!我ながらいい出来である。
「摺箔」という技法をもとに私がデザインした波の屏風を杉本博司氏が美術品として認定してくれた瞬間である。
私の夢であった日本の染織技法を用いて衣類から芸術品に昇華したいとの一歩は確実に達成されたと言って良い。
また同時に老舗の呉服屋がアーティストになったという瞬間でもある。(笑)
今後は2作目、3作目を完成させ、いよいよフランスでの評価を経て、日本の染織品を世界文化遺産登録という夢に向かって進みたい。
ぎをん齋藤の社員標語に「希望は必ず達成する」と記している。
勿論私自身が書いた言葉だが、生きている間にどこまで目標に近づけるか試してみたい。