先日、京セラ美術館で「カルティエと京都、伝統と革新、受け継がれる心」
というテーマで、トークセッション・ジュエリーの展覧会が行われていたので参加した。
1900年初頭から続く、パリを拠点としたカルティエの伝統と格式、また現在の
ジュエリー界を牽引しているその魅力と原動力をカルティエ・プレジデント、
チーフエグゼクティブオフィサー宮地純氏は自信と確信を持って語られていた。
その中、ほんの一部だが伝統を受け継ぐために必要な三つの要素が特に印象に残った。
1.受け継がれる伝統の美学・哲学をしっかり後世に伝えていく
2.革新する挑戦と経済力
3.それに携わる伝統技術の継承と後継者の育成
など、、、それらは伝統や文化を守り継承していく上で常に我々も
意識している重要な事柄である。
1時間程度のトークセッションであったが、カルティエの歴史と革新には
大いに感銘を受けた内容であった。
最後に偶然だが出入り口でその人、宮地純氏を見つけ少し言葉を交わし、
名刺交換ができた。
なんと幸運なことだろう。思い切って行ってよかった!
その時お話するのを忘れていたが、「シジエム サンス パル カルティエ」の
パーティー会場で、あるVIPのお客様がお召になられた弊店の袋帯をご覧になり、
これは刺繍ですか?(桃の花に山鳥)と尋ねられたという。
覚えておられるかどうか、定かではないが我々が誇る京都の伝統芸術、
京繍・きょうぬい(刺繍)に着目されたのはうれしい限りである。
そしてどう感じられたかは、また機会があればその感性を伺いたいと思っている。