夏 軽やかな帯
蒸す暑さが続いていますね。
祇園祭りも終わって、町もすっかりふだん通りで、夢でも見ていたようです。
さて今回は夏の織帯 三本紗のご紹介。
三本紗は米織りの一種で、齋藤織物オリジナルの組織です。通常二本で交差させる捩りを、三本一組で平と2種の捩りを交互に繰り返すことで、独特のシャリ感とレースのような繊細な透かしが魅力の帯です。
密度の高い平の組織と捩りの組織で生地で現れる陰影。生地そのものの独特の風合いが魅力。
経糸を交差させる捩りの口でどうしても経糸の上がりが不揃いになるため、
杼は一等薄いものを使って、慎重越します。何越かごとマメに手鏡で表をのぞきながらコツコツと織り進めていきます。
ふっくらと華やかな絹糸の絵緯が通るお太鼓と腹紋の合間をつなぐ地紋も華やかで織っていて楽しい帯です。
魅力的な帯をたくさんご用意できるように、がんばります。
宮地