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きものを愉しむ - 店主の記録 -

PLEASURE

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  • 2023.09.22
  • 筆 : 齋藤 康二

江戸中期の能装束から現代へ

これはある資料から取り出した江戸中期頃の能装束、「松に白鷺文様縫箔」。 縫箔の装束には平織の生地を使い、浅葱地に肩から袖は青海波、腰には網、裾周りには唐花七宝が 金銀の摺箔で施され、上には白鷺、裾には浜松が慶長の名残を想わせる縫いで優美に表現されている。 また、この装束は”前田公爵伝来 第…
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  • 2023.06.30
  • 筆 : 齋藤 康二

桃山蒔絵笹に老松

桃山蒔絵厨子(ずし)の柄をモチーフに制作した訪問着が仕上がってきた。 厨子(ずし)とは字のごとく当時は厨房に置かれ、主に食器類を収納していた調度品のこと。 この蒔絵の特徴はまず桃山らしい老松や笹の豊かな絵の印象にある。 櫛は具象化されふっくらと表し、木はうねり躍動的に描かれ、また地の黒漆には金…
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  • 2023.06.24
  • 筆 : 齋藤 康二

雲取立涌に木瓜唐草文桃山縫い箔

この秋、久しぶりに京都陳列会を開催することになり、この数カ月はもの作りに集中している。 それは単純に在庫を増やすということではなく、”これ”という題材、テーマに出会わなければ始まらない。 言わば創作意欲をかき立てるような材料に巡り合うまでじっくりと資料や古裂と向き合い、 慎重に物事を進めていく…
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  • 2023.05.22
  • 筆 : 齋藤 康二

更紗切付け織名古屋帯 制作中

切付け(きりつけ)とはご存じだろうか。 「切りばめ」のほうが一般的だろうか、主に古裂の一部を切り抜き、別の生地に貼り合わせて 文様を構成する技法で古くは室町中期から始まり、渡来した高価な布地を切り取り、小袖や胴服などに 貼り合わせ、効果的に日常使用されてきた技術である。 その技法を使い、古渡…
きものを知って きものを愉しむ