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筆 : 齋藤織物

桃の節句も過ぎ、日増しに春めいてきています。

先日は経継ぎをしました。
唐織に使用するダルマ糸です。

国産の蚕を滋賀県で手引きした、齋藤織物ではなくてはならない糸です。
昨年は夏の高温の影響でお蚕さんの生育が大変だったそうで、ますます貴重になっていきます…

無駄にしないよう、ギリギリまで織って生地にしておきます。

 

縦継は専門の継ぎ屋さんにお願いしています。
ダルマ糸は癖があってヨレやすく、一般的な双糸などと比べると少し継ぎにくいそうです。

 

写真は継いだ後の様子。

手前の黒い方が古くて、白い方が新しく織る経糸です。

これの継ぎ節を一番手前まで引き出します。
綜絖の穴を通る際に、節どうしが絡まるため、切れないよう注意します。

ちょうど、綜絖を越したところ↓

難所を越えてちょっと一息。

 

白いダルマ糸はほんのり透明感があって、つやつやしています。

黒に染めた時とは雰囲気ががらっとかわるので楽しみです。

 

筆 : 齋藤織物