今回は「1200の機」と呼ばれる、遼代裂などを織る機についてご紹介したいと思います。
アトリエには8台の機があり、その中の1台が遼代裂などを織る「1200の機」です。(そのほかは全て「400の機」を使用しています。)
遼代の機と他のものとの一番の違いは、細かな柄を織り出せることです。
例えば、遼代裂(1200の機)と唐織(400の機)はほぼ同じ経糸数の織物ですが、柄の表現が全く異なります。
1200の機は400の機に比べ、経糸を細かく操ることが出来るので、繊細な表現が可能になるのです。
↑遼代裂
↑唐織
こちらも1200の機で織ったものです。
細い線の表現も、動物などの表情も表すことが出来ます。
金に輝いている部分は、「引き箔」という技法で、細く裁断された箔を織り込みました。織幅いっぱいに箔が渡っています。
遼代裂の革箔を使用したシリーズとはまた違った技法です。
この様に、細かな表現が得意な機で、古裂を復元した裂を多く織っています。
1200の機、特有の細やかな表現を是非ご堪能いただければ幸いです!
安井