ぎをん齋藤
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ブログ


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桃山の美

本日は生憎の雨模様…と思っていたのですが、今のところ蝉も忙しく鳴き、雨は降っていない様子です。

ただいま開催中の「夏の特別展」、天気予報では雨予報が続きながら、お客様がいらっしゃるタイミングで土砂降り…という事はなく、今のところはお天道様のご機嫌も損ねずに来ております(^^)

昨日のブログでも御礼を申し上げたところですが、こちらも好評開催中の細見美術館「美しき色、いにしへの裂」展へお越しいただいたお客様から、軒並みお褒めのお言葉をいただくのが、先代が晩年取り組んだ「摺箔」の作品群です。

展覧会前期には、こちらの「老松」屏風がお目見えしております。(後期は展示替えがございますので、気になる方は8月にもご訪問下さい♪)

写真で見るのと実物に相対するのは全く印象が異なります。作品のスケール感や迫力も違えば、摺箔の真骨頂とも言うべき繊細な手描きの顔料仕上げは、ぜひとも間近で舐めるように(!)ご覧いただきたいところです。

そんな「摺箔」については、先代の遺したブログ記事(「先代の教え」)にも詳しく書かれておりますが、現在は「織豊時代」と呼ばれることの多い、室町末期~江戸初期を結ぶ「安土桃山時代」(単に「桃山時代」とも)の染織遺品から着想を得ております。

この時代の染織品のパワーワードとして「唐織」(…は桃山に限りませんが)、「縫い箔」、「辻が花」というものが有名だと思いますが、それらと共通する美意識の下に作られた豪奢、大胆、かつ繊細な独特の味わいあるものです。

「ぎをん齋藤」では先代の作り遺した品はもとより、そのバトンをしっかりと受け取り、新たな「摺箔」の可能性に挑戦している、当代店主の作によるものも同時にご覧いただくことができます。

こちらは帯で、全貌を明かす訳にはいきませんが(笑)、摺箔と絞りを併用した、桃山らしい雰囲気溢れる逸品です。

ぜひ細見美術館の展覧会と一緒に、特別展へもお立ち寄り下さい。
感染症対策のためご予約をお取りし、人数調整を行ってはおりますが、空いている時間帯もまだまだございます。
突然のご連絡、お待ちしております♪