刺繍

KYOTO SEWING

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ぎをん齋藤では主に「京縫い」といわれる技法を採用しております。

京縫いとは平安京が造られた際、宮中に刺繍職人ばかりを集めた「織部司(おりべのつかさ)」が置かれたことがきっかけとなり京都で発展し、当時は特に貴族の衣装や武士の武具などに刺繍をしていたことがはじまりといわれております。最も有名な作品は、室町時代から流行した能楽の衣装などが挙げられ、今では考えられない程の豪華絢爛な刺繍が施されております。

また京縫いは金糸、銀糸、絹糸など多種多様な糸を用い雅に刺繍することが特徴で、その技法は15種類以上あるとされております。特に桃山時代に代表される「渡し縫い」という技術は中世から能装束などに使われ、そのふっくらとした立体的な模様が特徴的です。

糸を柄の端から端まで一気に通し、裏面にまわる刺繍糸を極力少なくし、留め糸で柄の形を描いているから出る風合いであり、桃山文化の豊かでおおらかな背景が映し出された当時の最新技術でもあります。今ではこの渡し縫いを当時のまま再現できる職人にはなかなか出会えません。

ぎをん齋藤では、鍛錬を重ね自分たちが学んできた古の技法、芸術を今に蘇らせる、そんな過去への挑戦にやりがいと楽しみを見出す刺繍職人が今日も試行錯誤を繰り返し、ひと針ひと針丁寧に、一枚の布に命を吹き込んでいます。
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