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大城大

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ぎをん齋藤スタッフによる、染めに関わるウンチク+京都な日々をお届けします。敷居の高い印象を持たれがちな弊店を、少しでも身近に感じて頂ければ幸いです。

第69回!!

9月ももう一週間が経過しまして、いよいよ秋の京都展示会(9/30〜10/6)も間近でございます。

案内状も漸く発送にこじつけまして、会の責任者としてはまず最初の関所をクリア。皆様大変お待たせ致しました〜〜(^^)  お知らせページにも告知していますが、初めてのお客様も大歓迎です!ドンドンお問い合わせください♪

今回はご来場の皆様に福引きをしていただく企画も予定しています。景品選定などまだここからやること盛り沢山ではありますが、皆様に楽しんでもらえるように大城、粉骨砕身努力して粉々になって皆様をお迎え致します!

どうぞ皆様、奮ってご来場ください(*’ω’*)!

※下画像は案内状デザインの本科です。会場で是非現品をご覧ください(^^)

ぎをん齋藤・大城

gionsaito-ohshiro@outlook.com

 

 

 

 

有職の夏袋帯

鉾建ても始まりまして、祇園祭も気候と同じく熱を帯びてまいりました。

あっつい!!

浴衣っぽい装いを掲載しようかとも思ったのですが、八坂神社の御神紋(五瓜に唐花文)を見ていたら、なんとなく有職な雰囲気に誘われまして方針変更。「鳥襷(トリダスキ)」の夏袋帯をご紹介します(”ω”)ノ

有職(ユウソク)とは端的に申し上げれば宮中や公家の教養や規範を指します。

かつては有「識」と書いて、文字通り学識の豊かさを示していた言葉でしたが、公家社会が武家に取って代わられてしまう時代背景の中で、公家にとって唯一の誇りとなっていくその伝統的な文化様式を「有職」と呼ぶようになりました。

先に述べた八坂神社の神紋(五瓜に唐花文)は「窠」(カ)という有職文様のひとつなので、「よし、今日は有職の記事!」と大城は思い至ったわけです(^^)

ついでにグイグイ脱線していきますと、この「窠」というのは地上の鳥の巣を示しているそうです。「巣」の漢字だと樹上の巣のことになるそうな。この「窠」は御簾の周囲に取り付けられた裂にも文様としてあしらわれておりまして、この文様は「御簾帽額(ミスモコウ)」といわれます。ここでピンときた方もいるかもしれませんが、この「帽額(モコウ)」が転じて「木瓜(モッコウ)」となり、八坂神社の神紋は「木瓜紋」だとか、祇園祭の間はキュウリを食べないだとかの話に繋がっていきます。はい、脱線は以上です。聞き流してください(笑)。

 

で、本題の「鳥襷(トリダスキ)」夏袋帯をアップで掲載。前置き長くてすみません(;’∀’)

色のついた部分に目が向きがちですが、白地の地紋をご覧ください。尾長鳥が二匹、尾を繋げている様子が見てとれるかと思います。このさりげない存在感が個人的には好きです。いわゆる割付柄でもありますので、今回の着物のように大きく動きのある訪問着類とも相性良く使っていただけます。そして今気づきました。この帯の配色は私が齋藤織物に指示したものになりますが、また無意識に使っていた大城の心の三原色(笑)。好きな色には抗えないようです。白芯を入れるとまた一層清涼感の出るこちらの品、お勧めでございます( *´艸`)♪♪

 

 

ぎをん齋藤・大城

gionsaito-ohshiro@outlook.com

 

末筆となりますが、この度の西日本豪雨に際して被害にあわれた方々に心よりお悔やみ申し上げます。弊社近隣でも少なからず被害が出ておりますが、こうして普段の仕事をさせてもらっている現状を改めて有難く感じます。被災地の一刻も早い復興を祈っております。大城

 

 

 

雷鳴轟く

熱帯地域のようなお天気が続きますね。

帰宅時になるとスコール(ToT)

雷様は大概イジワルです。

 

今日はそんな雷鳴に因んで齋藤織物の「稲妻に葵」の夏袋帯を掲載致します。

「稲妻がモチーフ!」と申し上げると、なんだかエッジが効きすぎのような気もしてしまいますが、

画像にてご確認いただけます通り、良い意味で全体の構成にアクセントを与えてくれるので大城はとても好きな帯図案♪

稲妻自体はそもそも文字通り「稲の妻」すなわち稲穂の実りの象徴として好まれた天象モチーフなので、縁起だっていいんです(”ω”)ノ

ともに織り成されているのは「葵」。

「葵」の柄は皆様から「季節」について問われることが多い題材です。

色々とご意見の分かれるところかもしれませんが、写実的に描かれている際には春~初夏のモチーフ、デザイン化されているなら時無しで且つ由緒ある柄行きだと整理してもらえればよいかと思います。

京都の三大祭である葵祭、「葵」がその下鴨神社のご神紋であることは有名ですが、徳川家の家紋としても皆さんよくご存知かと思います。

「控えおろ~」のあの御紋はこの葵ですものね。

ただ、そんな堅苦しい意味合いでなくともいいんです。

源氏物語、古くは万葉集にもございますが、葵は「あふひ」と書き、「めぐり逢う日」の掛詞としても用いられていたそう。

葵がだんだんとハートマークに見えてきました(笑)。

なんてハッピーな柄なんでしょう💛

京都はこれから祇園祭でにぎわい出すというのに葵(祭)に因んだ帯の語らいに妙に力が入ってしまいました(^^;

コーディネートした着物は齋藤で近年お勧めしている6~9月期にご着用いただける薄物素材です。

これだけ暑いとなかなか着物には縁遠くなってしまうかもしれませんが、涼し気な演出ができると好評いただいております。

齋藤にお立ち寄りの際には是非こちらの着物も見せてもらってください(^^)

本日の記事はここまで!

 

 

ぎをん齋藤・大城

gionsaito-ohshiro@outlook.com