ぎをん齋藤
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齋藤織物 株式会社

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ぎをん齋藤で販売する帯の製造を行っております。
織の知識や織り手の日々を発信していきます。
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電話075-493-4445
E-mail saito-orimono@pd6.so-net.ne.jp
Instagram @saito_orimono (https://www.instagram.com/saito_orimono/)

織ることと登ること

三連休に登山をしてきました。

久しぶりに運動できて、景色も綺麗で、満喫できました。

 

突然ですが、

織ることと山を登ることは少し似ているなと思います。

目標の地点に向かって、少しずつ進んでいくところ。

黙々と一人で考えごとをする時間があったり、

誰かと話しながら進んだりする時間があったりすること。

体力と根気が必要なところ。

パソコンなどでは見ることができない「ほんもの」に触れたり、感じたりできること。

 

帯を一本織り上げたら、最後に生地をばーっと広げて見るのですが、

そのときの達成感が、山頂から景色を見たときに感じるものに似ていたり。

 

そんなことを思いました。

空の色がとても美しく、

思わず、この配色使えるかも、と思ってしまいました。

 

すっかり気分もリフレッシュできたので、展示会に向けてまた織り進めていきたいと思います。

 

 

永井

長絹

朝夕には日差しも弱まり、日に日に風も秋めいた涼を運んでくれるようになりました。

このまま穏やかに秋になってくれたらと思っております。

今年は久方ぶりに長絹の機をこしらえました。

一般的な「長絹」は

固く織って張りのある,またはのりで固く張った上質の絹のこと。

それを生地として仕立てた水干(すいかん),狩衣(かりぎぬ)または直垂(ひたたれ)のこと。

鎌倉時代から武家の衣服として用いられました。

能楽では絹の単衣(絽または紗)で広袖のもの。

主に舞を舞う女性の上衣や位の高い武将や貴族の衣装として用いられています。

アトリエでいう長絹は絽の帯地のことです。

↑写真右よりの石輪の付いているもの(振綜絖)

「うすもの」と呼称される絽・紗・羅の機には振綜絖(ふるえそうこう)という仕組みがあります。

織物では通常経糸と緯糸は垂直に交わりますが、

振綜絖では経糸が隣の経糸に捩りを生じさせることで生地に隙が空きます。

アトリエの機では、三越の平織ごとに捩りの口があるため等間隔に絽目が織りあがります。

↑絽の目

独特の透け感は夏物らしい涼やかな印象を際立たせます。

いまは白い経糸で試織を進めています。

濃い地色も明るい地色も似合い、色々な魅力が生まれそうな予感がしております。

柄の部分には箔を引いていますが、金糸や絹糸でも印象が変わって面白いかもしれません。

来年の夏にはより一層お楽しみいただけるようご提案していきたいと思っています。

 

 

宮地

【和装小物お買い物】トートバッグの新作

最新作は「ローラン 原生文様」の生地を使用した、爽やかな色合いのトートバッグ2点です。

ポップな幾何学文様が印象的で、夏のおでかけに持っていきたくなります!